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□ピアノ(鍵盤楽器)の種類
(1)アコースティックピアノとは
いわゆるピアノ。昔から使われている、ハンマーで弦をたたいて、音を出す仕組みです。鍵盤の数は88鍵です。
値段:10万円から
アップライトピアノ
縦長の形をしているピアノです。主に、練習用で用いられます。
グランドピアノ
タッチの違いをより豊かに表現できる、コンサートでも用いられるピアノです。音大生やピアノの先生は自宅で持っていることも多いです。
消音ピアノ
アップライトピアノやグランドピアノに消音ユニットを取り付け、電子ピアノとして使用できるように加工したもの。消音ユニットは最初からついている場合と、別売りのものをあとからつけてもらうこともできます。
見た目はアップライトピアノ、グランドピアノと変わりません。
スイッチを切り替えれば普通にアコースティックピアノとして使用することも出来ます。
長所:
・響きが豊かで、繊細な表現が可能。音色が美しい。
・タッチの違いにより豊かな表現が可能。
・消音ピアノの登場で、夜間も電子ピアノとして使用することが可能となりました。
・耐用年数が長い。故障しても修理して使える。何世代にわたっても使えます。
短所:
・重いので木造住宅には不向きです。設置する場合は、気をつけてください。
・年1回調律が必要。
・初期投資が痛い。
(2)電子ピアノとは
鍵盤をたたいたときの強さ、鍵盤の位置をセンサーが感知して、ピアノに似た電子音を出す仕組みです。近年はピアノの音を録音したものを、再生する仕組みになっています。鍵盤の数は88鍵で、ピアノと同じです。
値段:3万円から
長所:
・住宅事情に関係なく置くことができます。
・アコースティックピアノに比べると圧倒的に軽い。
・初期投資が安い
・ピアノと鍵盤の重さが似ており、強弱のつけかたも学びやすい。
・ペダルも付属している。
短所:
・ほかの電子製品同様、壊れたら修理代が高い。
・響きや表現力ではアコースティックピアノには劣ります。
(3)キーボードとは
鍵盤の数は88あるものもあれば、数オクターブしかないものもあります。電子ピアノやピアノと比べると鍵盤が軽く作られています。また、購入段階ではペダルがついていないことが多いです。ペダルを使用する曲を弾きたい場合は、ペダルを別途購入する必要があります。
正直、ピアノをやりたい!という方に、あまりキーボードはおすすめできません。持ち運びに便利で鍵盤で音を出せる楽器がほしいからと、作られた製品です。ピアノの音でソロで演奏するには向いておらず、ストリングスなどの電子音を、ギターやドラムに合わせて演奏するのに適しています。
ピアノを練習すればキーボードは弾けますが、キーボードからピアノに移行すると強弱がうまくいかなかったり、鍵盤が重く感じてうまくいかないとおもいます。どうしてもスペースの関係で電子ピアノも置けない場合にのみ検討してください。普段はピアノや電子ピアノで練習して、必要になったらキーボードを追加で購入するのもいいとおもいます。
値段:1万円から
長所:
・もっとも場所をとらない。
・持ち運べる
・さまざまな音色が出せるので、合奏には適している。
短所:
・鍵盤の数が足りないものを買ってしまうと、曲によっては鍵盤が足りない。
・鍵盤が軽すぎて本物のピアノになると弾けなくなる可能性がある。
・ペダルが別売り。
・タッチによる強弱がつきにくい。
□ピアノ(鍵盤楽器)の選びかた
□アコースティックピアノ(新品)の選び方
楽器店に行って試し弾き(試弾)をしてから購入しましょう。
・鍵盤は重すぎたり軽すぎないか?(10円玉5こ~7こで鍵盤が沈むのが標準。極端に重かったり軽かったりするピアノで練習していると、他のピアノが異様に弾きづらく感じます)
・メーカーはどこのものを選ぶか?(コンサートで使われるのはスタインウェイが主流だが高価なので普通の人は買いません。日本ではヤマハが使われることもあります。練習用としてはヤマハがシェア1位。好みの音色を重視するのであれば、他のメーカーでもOK。)
・メンテナンス費用は?(がんばりすぎてよいメーカーのものを買うと、修理代金も高かったりする。またグランドの調律費はアップライトの2倍。無理なくメンテできるものを。)
・グランドの場合はさまざまなサイズのものがあります。音大生が使うのはヤマハならC3クラス。C2よりはアップライトの方が音色がいいという意見もあります。でもグランドピアノの構造とアップライトピアノの構造は違うので、グランドのタッチになれるため小さめでもグランドを買う方もいます。でもまずは無理なく置けるサイズのものにしましょう。
・好みの音色か?
・値段とのバランスは?
新品と違い、以下の点にも注意が必要です。
・前の持ち主はどんな人か?(ピアノを適切に管理し、大切にしていたか。どれくらい弾きこんでいたのか)
・磨耗すぎてしていないか(調律師さんに同行してもらうとよい)
・部品の入れ替えはあったか?(スタインウェイと名がついていても、部品は別のメーカーのものに入れ替わっていることも)
□アコースティックピアノ(中古)の選び方
□電子ピアノの選び方
・値段と耐用年数のバランスを考慮
近年の電子ピアノは、ピアノにタッチを近づけるため、さまざまな工夫がなされています。高いものほどピアノっぽいのですが、あまり高いものを買っても、そもそも電子製品なので10年使えるのはまれです。
値段と性能のバランスを考えて、自分にあったものを。
・鍵盤の戻り具合・連打に耐えられるか
たいていの人は、鍵盤を押すときの重さには注意するのですが、鍵盤の戻りには、あまり注意をはらいません。
しかし、鍵盤が早く戻ってこないと、連打する曲、細かいリズムが弾けない場合があります。
安い電子ピアノの場合は、鍵盤の戻り具合をチェック。
・メーカーの保障期間と部品生産期限
キーがひとつでも壊れるとアウトなので、必ずチェックしたいところ。部品の生産期限を過ぎると修理が出来なくなるので、少しでも長く部品を生産しているほうがよいのは間違いないでしょう。
住宅事情などでキーボードしか置けない場合は、次の点に注意しましょう。
・鍵盤は88個あるか
ピアノ曲の楽譜を弾くには、鍵盤は88個必要です。
・別売りペダルの値段、設置台の値段
ペダルが別売りなのと、椅子や台も別途買う必要があるので、全体でいくらになるのかに注意。
・強弱はつけられるか
強く引くと大きい音がなり、弱く引くと小さい音になるものを選ぶと、少しはピアノに近いということになります。
が、強弱の段階が3段階しかないようなのだと、きれいな演奏をするのが困難ですから、強弱が何段階でつけられるのかをチェックして、なるべく細かく強弱が反映できるものを。
・鍵盤の戻り具合・連打に耐えられるか
これは電子ピアノの場合と同じ。
たいていの人は、鍵盤を押すときの重さには注意するのですが、鍵盤の戻りには、あまり注意をはらいません。
しかし、鍵盤が早く戻ってこないと、連打する曲、細かいリズムが弾けない場合があります。
安い電子ピアノの場合は、鍵盤の戻り具合をチェック。
・メーカーの保障期間と部品生産期限
これも電子ピアノと同じ。
キーがひとつでも壊れるとアウトなので、必ずチェックしたいところ。部品の生産期限を過ぎると修理が出来なくなるので、少しでも長く部品を生産しているほうがよいのは間違いないでしょう。
□キーボードの選び方
□初心者におすすめは?
皆さんは、値段にこだわりますが、長い目で見ればどれを選んでも大して費用は変わりません。
電子製品は寿命に限界がありますし、もっとも安いキーボードの場合は椅子やペダルの購入費用が別途かかるので、結局電子ピアノと大差ない出費になります。
それよりも環境に応じて、適したものをえらんだほうがいいとおもいます。
□昼間だけでも楽器OKの環境の方→消音ピアノがおすすめです。普通のピアノとしても使用でき、夜間は電子ピアノとしても使えます。
□楽器NGの環境の方→アコースティックピアノをせっかく買っても、鳴らすことができないのでは予算の無駄遣いにほかなりません。ピアノとタッチが近く、ヘッドホンで練習ができる電子ピアノがおすすめです。近年の電子ピアノは初心者の表現練習には十分な機能が備わっていると思います。
□とにかく置く場所に困る方→使わないときは収納できるキーボードでしばらく代用しましょう!